ツクツクとカナカナ

 今朝、ツクツクボーシの声を聞いた。ツクツクボーシが鳴くと秋だナーと感じる。次はヒグラシが鳴くのを待つ。カナカナカナと鳴く声は、遠い昔の幼少時代を思い出させる。
 麦わら帽子に虫取り籠・セミ取りネットを持って夕焼け空に向かって童謡を唄いながら、藁草履を空に放り上げながら、3・4人グループは家路を指した。
 あの頃の友は今どうしているだろうか。晩夏に秋を呼ぶツクツクもカナカナも夕方一斉に鳴くのが多い、家の裏から、あちらの森から、こちらの林からと聞こえて、子供心にも郷愁を誘うモノ悲しい響きに家路を急いだ。
 遠い遠い80年も昔のこと。


 幼少時代の思いでをもう一つ。
 小学校の運動場に或る日の昼ごろ突然騎兵部隊がやって来て、馬に餌を遣り始めた。餌は兵士持参の普通の馬の餌だが、兵士たちの中には周辺の畑から実ったカボチャ・トウモロコシなどをもぎ取ってかち割って馬に与えていた者もいた。
 友と草むらに隠れてひっそりと見ていたこと。支那事変真っ最中の出来事だった。


 昨年の花のコボレ種から発芽して成長したペチュニア・日日草・サルビアの調子が良い。
 ペチュニアはもう盛りを過ぎて枯れかかってきた。
 酷暑の夏で毎日朝夕の水遣りも大変だが、花を見ると心がやわらぐ。半分枯れた蕗の藪やミョウガの藪がかわいそうで、露地に散水するが植木鉢の水やりほど水が行き届かないのだろう。  


コボレ種の花は自然交配の結果で色々な花模様があり、家周りに20鉢ほど配置して賑やかなことだ。