映画「少年時代」

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1990/8/11公開 日本作品 2019-006  
1990年製作/117分/日本
配給:東宝
スタッフ・キャスト


監督:篠田正浩 脚本:山田太一   原作:柏原兵三
藤子不二雄Aの漫画を実写映画化。元もとは小説「少年時代」。
1991年第14回 日本アカデミー賞最優秀作品賞


戦時下の昭和19年に富山に疎開した東京の少年と地元の少年の友情と葛藤を描いたドラマ。
柏原兵三の小説を藤子不二雄Aが漫画化、これを篠田正浩監督が映画化した。
井上陽水の名曲「少年時代」は元々この映画の主題歌だった。


あらすじ


 昭和19年10月、戦況の逼迫する中、東京の小学校五年生だった風間進二は、富山に縁故
疎開することになった。富山で最初に進二に近づいてきたのは地元のリーダー武で、田舎での
生活に不安を抱き始めていた進二は、そんな武に親しみを感じるのだった。
 ところが武は学校でよそ者扱いされる進二を無視し、自らも進二に対しい高圧的な態度で接
してきた。進二は武の矛盾する態度が理解できないまま、皆の前では召使いのような扱いに甘
んずるのだった。
 年が明けたころ、進二は東京からの荷物を受取りに行った隣町で悪童どもにからまれる。だが
それを救ったのは武だった。追手から逃れ、荒れた建物に潜んでいたとき、武はふっと思い出
したように進二を近くの写真館に誘い二人で写貴をとってもらうのだった。
 春になり、病欠していたクラスの副級長須藤が復学してきた。武は須藤の巧みな策によって
権力を失い孤立してしまう。武はかつての取り巻きたちにまで屈辱的な仕打ちを受けたが、毅
然とした態度を守り続けるのだった。進二は今こそ真の友達として対等なつきあいが出来ると思
って武に近づくが武は頑なに進二を拒んだ。
 やがて終戦となり、進二が東京に帰る日が来た。叔父や叔母、級友たちが見送りに来てくれ
たが、その中に武の姿はなかった。汽車が走り出しても進二は窓の外を見つめ続けていた。も
はやあきらめかけていた時、少し離れた田んぼの道を必死に手をふりながら走る武の姿があっ
た。進二も夢中で手をふりかえしたが武の姿はみるみる小さくなっていったのだった。
 宝物のバックルをタケシに託して東京行きの列車に乗るシンジ。全力で走って追いかけるタケ
シで幕を下ろす。やはり友情ものだった。